相続した不動産、相談はどこにすべき?窓口選びで後悔しない考え方
「実家を相続したけれど、何から手をつけていいか分からない」——そう相談に来られる方に、神戸都市開発はまずこう聞きます。「今までに、誰かに相談されましたか?」。
すると、こんな答えが返ってくることがよくあります。「司法書士さんに登記だけお願いしました」「税理士さんには相続税のことだけ聞きました」。
相続した不動産の相談先は、実は一つではありません。司法書士、弁護士、税理士、土地家屋調査士、そして不動産会社——役割ごとに専門家が分かれています。
これ自体は悪いことではないのですが、窓口がバラバラなまま進めると、思った以上に時間と労力がかかり、精神的にも消耗します。
神戸都市開発は神戸で20年以上、不動産の売却・相続に関わる相談を受けてきました。この記事では、相続した不動産の相談先がなぜ分かれているのか、それによって何が起きるのか、そして神戸都市開発が「神戸不動産相続コンシェルジュ」という一つの窓口をつくった理由についてお話しします。
相続した不動産、最初に何につまずくのか
相続が発生すると、やることが一気に押し寄せます。遺産分割の話し合い、相続登記(名義変更)、相続税の申告、そして実家などの不動産をどうするか——売るのか、貸すのか、誰かが住むのか。
しかも、これらは同時並行で進める必要があるのに、対応する専門家がそれぞれ違います。
多くの方は「とりあえず知り合いの司法書士に相談する」「近所の不動産会社に聞いてみる」など、目の前の一つの悩みから相談を始めます。ですが、相続不動産の問題は一つ解決すると次の問題が出てくる、という構造になっています。
名義変更が終われば売却の話になり、売却が進めば境界の問題が出てくることがあり、最後には税金の申告が待っている——というように、次々とバトンタッチが必要になるのです。
そして、忘れてはいけないことがあります。相続は、ほとんどの方にとって人生で一度あるかないかの経験だということです。仕事や子育てとは違い、何度も経験して慣れる、ということがありません。
右も左も分からない状態で、大切な家族を亡くした直後に、次々と難しい判断を迫られる。この精神的な負担は、実際に経験してみないと分からないくらい大きいものです。「分からないのは自分だけ」と思い込んで、一人で抱え込んでしまう方を、神戸都市開発はこれまで何人も見てきました。
相談先は5つに分かれる|それぞれの役割
相続した不動産に関わる専門家は、主に次の5つに分かれます。
| 専門家 | 主な役割 |
|---|---|
| 司法書士 | 相続登記(不動産の名義変更) |
| 弁護士 | 遺産分割協議がまとまらないときの交渉・調停、相続人が行方不明の場合の対応(不在者財産管理人の選任など) |
| 税理士 | 相続税の申告、譲渡所得税の計算・確定申告 |
| 土地家屋調査士 | 境界の確定、測量、分筆 |
| 不動産会社 | 査定、売却活動、買取 |
それぞれの専門家は、自分の専門分野については的確に対応してくれます。ただし、多くの場合、次にどの専門家に相談すればいいかまでは教えてくれません。
「登記が終わったので、あとはご自身で」と言われて、次に何をすればいいのか分からなくなる方を、神戸都市開発は何人も見てきました。
「窓口がバラバラ」だと何が起きるか|ある相談者の実例
実際にあったご相談を紹介します。被相続人(お父様)が亡くなり、相続人であるお客様は、誰に相談していいか分からないまま、まず知り合いの司法書士に相談されました。
司法書士は相続登記を行い、名義変更を完了させ、売却できる状態にしました。そこまでは順調でした。次に、不動産会社に売却を依頼し、無事に買主も見つかりました。
ところが、いざ売買を進める段階になって、隣地との境界が曖昧なことが分かり、境界トラブルが発生します。そこで急きょ土地家屋調査士に依頼し、境界を確定してもらうことになりました。そして、すべてが終わったあとになってようやく、税理士に相続税・譲渡所得税の相談をする、という流れになったのです。
司法書士、不動産会社、土地家屋調査士、税理士——一つひとつは専門家として適切に対応してくれています。ですが、窓口がそのつど変わることが、お客様にとって大きな精神的負担になりました。同じ状況を何度も説明し直し、書類を何度も揃え直し、想定より多くの時間がかかってしまったのです。
このお客様は、あとになってこうおっしゃっていました。「あのとき、神戸不動産相続コンシェルジュのことを知っていれば、こんなことにはならなかったのに」。
この一言が、神戸都市開発がワンストップの窓口をつくった、いちばんの理由です。
神戸不動産相続コンシェルジュとは|“売却”をゴールに置いたワンストップ窓口
神戸不動産相続コンシェルジュは、司法書士・弁護士・税理士・土地家屋調査士といった専門家とチームを組み、相続した不動産に関する悩みを一つの窓口で受け止めるサービスです。
神戸都市開発が弁護士や税理士の資格を持って直接業務を行うわけではありません。それぞれの専門分野は、提携する専門家が担当します。神戸都市開発の役割は、その専門家たちをつなぎ、相談者が窓口を何度も変える必要がないようにすることです。
ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。神戸都市開発が目指しているのは、相続手続きそのものを代行することではなく、「相続した不動産を、納得できる形で売却するところまで伴走する」ことです。相続登記や税務申告は、あくまでその過程で必要になる手続きであり、ゴールは不動産の売却です。
この軸がはっきりしているからこそ、専門家チームの連携にも迷いがありません。「最終的にどう着地させたいか」が最初から共有されているので、途中で方針がぶれることがないのです。
もう一つ、お伝えしておきたいことがあります。神戸都市開発の代表(宅地建物取引士)はもちろん、連携する司法書士、土地家屋調査士、弁護士、税理士は、それぞれの分野で20年以上の実務経験を持ち、権利関係が複雑な難案件を数多く解決してきた、いわばその道のプロ中のプロです。
一人の専門家だけでは手に負えない案件でも、こうした経験豊富なメンバーがチームを組むことで、着地点を見つけられることが少なくありません。
残置物の整理も、遺品整理士と一緒に進めます
相続した不動産のご相談で、実は最初につまずくポイントがもう一つあります。それが「家の中に残された荷物、どうすればいいのか」という問題です。
家財が残ったままでは、売るにも貸すにも話が進みません。かといって、思い出の品が詰まった実家を、ご自身の手だけで片付けるのは、時間的にも精神的にも簡単なことではありません。
神戸都市開発は提携の遺品整理士と一緒に、この片付けからお手伝いしています。ただ荷物を運び出すのではなく、写真や手紙など相続人にとって大切なもの、まだ売却できる価値のあるもの、そして処分すべき不要品を、一つひとつ丁寧に仕分けるところから始めます。売却できるものは現金化し、残していきたいものはご自宅にお届けします。
この仕分け作業があるかないかで、その後の売却のスピードも、ご相談者の心の負担も、大きく変わってきます。
実際の相談の流れ
具体的な流れは、次のようになります。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 初回相談 | 現状のヒアリング(相続人の状況、不動産の状態、お困りごと) |
| 2. 現地確認・査定 | 物件の状況確認、残置物の有無の確認 |
| 3. 専門家チームの編成 | 必要に応じて司法書士・税理士・土地家屋調査士などと連携 |
| 4. 残置物の仕分け | 遺品整理士と一緒に、必要なもの・売れるもの・不要品を分類 |
| 5. 手続きの並走 | 相続登記、遺産分割協議、税務申告などをチームで進行 |
| 6. 売却 | 自社買取または仲介での売却まで一貫してサポート |
窓口は神戸都市開発ひとつです。何度も同じ説明を繰り返す必要はありません。
解決事例|神戸不動産相続コンシェルジュがフルパワーを発揮したケース
言葉だけでは伝わりにくいと思うので、専門家チームがどう連携するのか、実際にあった案件でお話しします。この案件は、正直かなり難易度が高いものでした。
まず、実家を相続されたお客様のもとで、提携の遺品整理士が家財の整理から着手しました。残しておきたい物、売れる物、不要品の3種類に仕分けたところ、売れる物が思いのほか多く、その売却代金で不要品の処分費用をほぼ相殺できました。
次に、司法書士が相続登記の準備を進めたところ、被相続人ご自身も把握していなかった相続の権利者がいることが判明します。過去の遺恨からか、その方が不動産の売却に反対しており、お客様は大変困ってしまいました。ここで弁護士の出番です。粘り強く交渉を重ね、最終的に合意にこぎつけました。
話がまとまり、いよいよ売却に向けて神戸都市開発が不動産調査を行ったところ、今度は別の問題が見つかります。物件の敷地の真ん中を、現在は使われていない里道(りどう。昔のあぜ道のような、公共の通路)が通っていることが分かったのです。これでは売却の障害になります。
そこで土地家屋調査士が、役所と粘り強く交渉し、里道の払い下げ(民間への譲渡)を実現させました。
これでようやく販売できる状態になった、と思った矢先、また新たな問題が発生します。隣接する私道の所有者が「通行掘削の承諾印を押さない」と主張し始めたのです。ここで再び弁護士の出番となり、これも粘り強い交渉の末に解決しました。
そこから、神戸都市開発独自の入札方式で複数の不動産会社に声をかけ、いちばん高値をつけてくれた会社に売却。最後に提携税理士が税務申告を行い、すべてが無事に完了しました。
遺品整理士、司法書士、弁護士(2回)、土地家屋調査士、そして税理士——一つの案件の中で、これだけの専門家が入れ替わり立ち替わり登場しました。もし窓口がバラバラだったら、お客様はそのたびに一から状況を説明し、次にどこへ相談すればいいかを自分で調べなければならなかったはずです。
神戸都市開発が窓口を一本化しているからこそ、こうした複雑な案件でも、お客様には「進捗を報告する」だけで済みます。
こんな方におすすめ/おすすめでない方
正直にお伝えします。すべての方に当てはまるサービスではありません。
| こんな方におすすめ | 必ずしもおすすめでない方 |
|---|---|
| 相続した不動産を、いずれ売却するつもりの方 | 不動産を売却する予定が一切なく、相続手続きだけを依頼したい方 |
| どこに相談すればいいか分からず、窓口を一本化したい方 | すでに信頼できる司法書士・税理士に一任していて、今のところ困っていない方 |
| 遠方に住んでいて、実家の片付け・現地対応が難しい方 | ー |
| 残置物の整理から任せたい方 | ー |
| 遺産分割の話し合いがまだ相続人間で進んでいない方(そこから一緒に進められます) | ー |
売却を前提としない相続手続きだけのご相談であれば、司法書士事務所や税理士事務所に直接依頼されたほうが早いケースもあります。その場合も、提携先をご紹介することは可能です。
ご相談はこちら
相続した不動産のことで、「まず何から始めればいいか分からない」という段階でも構いません。神戸不動産相続コンシェルジュの詳しいサービス内容、対応エリア、費用の考え方は、以下のページでご案内しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 相談だけでも大丈夫ですか?まだ売却を決めていません。
もちろん大丈夫です。「何から始めればいいか分からない」という段階からのご相談がほとんどです。売却するかどうかも含めて、一緒に整理していきましょう。
Q2. 費用はどのくらいかかりますか?
初回のご相談は無料です。司法書士・税理士など専門家への依頼費用は、案件の内容によって異なります。売却の方法によって手数料の有無も変わります。
神戸都市開発が自社で直接買い取る場合は仲介手数料は発生しません。一方、より高値を目指して入札方式などで他の不動産会社の仲介により売却する場合は、通常どおり仲介手数料が必要になります。どちらの方法が合っているかは、査定の段階でご説明します。
Q3. 遠方に住んでいて、なかなか神戸に行けません。
神戸都市開発は関西を中心に、オンライン相談・書類の郵送で対応可能です。現地の確認や残置物の整理も、こちらで代行いたします。
Q4. すでに司法書士に相続登記だけ依頼しています。それでも相談できますか?
もちろんです。すでに進んでいる手続きを踏まえたうえで、残りの部分(売却、残置物整理、税務など)をサポートすることも可能です。
Q5. 残置物の中に、まだ使える家具や売れそうな物があります。
提携の遺品整理士が、売却できるもの・残しておきたいもの・処分するものを仕分けます。売れるものは現金化し、売却代金の一部としてお戻しすることも可能です。
まとめ|窓口をひとつにするだけで、負担は大きく変わる
相続した不動産の相談先は、司法書士、弁護士、税理士、土地家屋調査士、不動産会社と、役割ごとに分かれています。それぞれの専門家は的確に対応してくれますが、窓口がそのつど変わることで、時間もかかり、精神的な負担も大きくなります。
相続はほとんどの方にとって人生で一度あるかないかの経験で、ただでさえ精神的な負担が大きいところに、窓口の多さが追い打ちをかけてしまうのです。実際に神戸都市開発が担当したお客様も、司法書士→不動産会社→土地家屋調査士→税理士と窓口を渡り歩き、大変な思いをされました。
神戸不動産相続コンシェルジュは、この負担を減らすために、専門家チームと相談者の間に立つ一つの窓口として立ち上げたサービスです。残置物の整理から、相続登記、税務、そして最終的な売却まで、神戸都市開発が一貫して伴走します。
「まず何から始めればいいか分からない」——そんな段階でも構いません。お気軽にご相談ください。
この記事は、神戸都市開発株式会社(Team Next)代表取締役・福井健太が、20年以上の不動産実務の経験をもとに執筆・監修しています。

